ポスト・パッケージ時代の音楽文化の諸相

Course Type: Lecture
Study Focus: VMC
Term: Spring

Teacher: TANIGUCHI Fumikazu, KITA Chigusa, MATSUNAGA Shinji

Course Code: JK11007

音楽はメディアとともにそのあり方を変えてきた。そのことに目を向けるなら、20世紀はアナログレコードやCDといった音楽パッケージが多くの音楽文化を生み出した時代だったと言える。



音の複製技術に支えられたビジネスモデルは、ヒット曲やスターといった存在を作り出した。こんにちではインターネットを介したストリーミング配信が主流となって久しいが、大量生産モデルに代わる価値観のゆくえはまだ明確に見出されていない状況にある。
そこでこの講義では、さまざまな側面から音楽文化に携わっている方々をゲストに招き、「ポスト・パッケージ時代」とも呼べる現在において音楽の価値がどのように形成されていくのかを複合的に問うていく。音楽がただ音として作られているだけでなく、多様なメディアと結びつきながら人々を媒介していくことについて理解を深めてもらいたい。


Course Information

Module: Focus 1 – Foundations
CATS Requirements: BA 2nd year or above

Day/Period: Fri/ 3-4
Location: Lec. 3
Credits: 2

第1回 ガイダンス:手塚治虫を論じる視点
第2回 手塚治虫『地底国の怪人』(1):何が新しかったのか
第3回 手塚治虫『地底国の怪人』(2):戦前・戦中期の作品と比較して
第4回 手塚治虫『地底国の怪人』(3):物語の構造を考える
第5回 手塚治虫『メトロポリス』(1):主題の深化
第6回 手塚治虫『メトロポリス』(2):表現様式の安定
第7回 手塚治虫『メトロポリス』(3):その後の作品との関係
第8回 手塚治虫『38度線上の怪物』(1):リメイクを論じるには
第9回 手塚治虫『38度線上の怪物』(2):他の表現メディアの影響
第10回 手塚治虫『38度線上の怪物』(3):マンガでドラマを描くということ
第11回 手塚治虫『罪と罰』(1):「映画」的手法を考える
第12回 手塚治虫『罪と罰』(2):モンタージュと「内面」表現
第13回 手塚治虫『罪と罰』(3):原作との変更点について
第14回 ボーナストラック:つげ義春「ある一夜」を手塚作品と比較する
第15回 まとめ:マンガにおける「物語」と「表現」
※受講生の興味関心に応じ、授業内容を多少変更する場合がある。


Course Goals

一番重要な目標
・ひとつの文化が、様々な立場の人々の文化実践の総体であることを知る。
その他の目標
・音楽の価値を生産する様々な現場の人の実務・思考・関心に触れる。
・音楽がメディアによって流通し多数の人々に届くまでの複合的なプロセスを理解する。

Course Schedule and Evaluation

For a detailed course schedule, please visit KULASIS.

授業日ごとのテーマに関する小レポート 100%